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失業保険の最後の認定日はどうなる?手続き・支給額・その後の流れを解説

失業保険の最後の認定日を迎えるにあたり、「手続きはいつもと同じ?」「最後の支給額はいくら?」「行けない場合はどうなる?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、最後の認定日の手続きや支給額の計算方法、行けない場合の対処法、受給終了後にやるべきことまで網羅的に解説します。最後の失業手当を確実に受け取るために、ぜひ参考にしてください。

目次

失業保険の最後の認定日とは?通常の認定日との違い

失業保険(雇用保険の基本手当)を受給していると、4週間に一度のペースでハローワークへ足を運び、失業認定を受ける必要があります。この認定を繰り返すなかで、いずれ訪れるのが「最後の認定日」です。

最後の認定日とは、所定給付日数の残りをすべて受け取るための最終的な失業認定のことを指します。ここでの認定を終えれば失業保険の受給は完了となり、以降はハローワークでの認定手続きは不要になります。

「最後だから何か特別な手続きがあるのでは?」と不安に感じる方も多いですが、基本的な流れは通常の認定日と大きく変わりません。

最後の認定日が設定されるタイミング

最後の認定日がいつになるのかは、失業保険の給付日数の「残り」によって決まります。受給中の方は、ハローワークから交付される雇用保険受給資格者証の裏面で現在の残日数を確認できるため、定期的にチェックしておきましょう。

残日数が28日以下になると最終認定日に

失業保険は通常、4週間(28日)ごとに認定を受けて28日分が支給される仕組みです。この28日サイクルのなかで、給付日数の残りが28日を下回ったタイミングで、次回の認定日が「最後の認定日」として設定されます。

たとえば、前回の認定日に28日分の支給を受け、残りの給付日数が13日になったとします。この場合、次の認定日で残り13日分を認定してもらい、その分が最終的な支給額となるわけです。

注意したいのは、給付日数が終わる日と最後の認定日は必ずしも同じ日ではないという点です。最後の認定日は給付日数が切れた後に設定されるケースが一般的で、前回の認定日から4週間後に通常通り指定されることが多いです。つまり、給付日数が尽きてから認定日までの間は「支給対象外の待ち期間」が生じます。

給付日数別の最終認定日の目安

最後の認定日の時期は、所定給付日数と1回目の支給日数によって変わります。1回目の支給は7日間の待機期間を差し引くため、28日分に満たないケースがほとんどです。

一般的な例として、給付日数90日で1回目の支給が21日分だった場合を見てみましょう。1回目に21日分、2回目に28日分、3回目に28日分が支給され、残りは13日分となります。この場合、4回目の認定日が最後の認定日です。

給付日数が120日の場合は5回目、150日の場合は6回目が最後の認定日になるのが標準的なパターンです。ただし、1回目の支給日数は人によって異なるため、最終認定日の回数や残日数も一律ではありません。自分のケースを正確に知りたい場合は、雇用保険受給資格者証の裏面に記載される残日数を確認するか、ハローワークの窓口で相談するのが確実です。

通常の認定日との違いは?

最後の認定日の基本的な手続きは、通常の認定日とほとんど変わりません。同じようにハローワークへ行き、失業認定申告書と雇用保険受給資格者証を提出して、求職活動の状況を報告します。特別な書類を追加で用意したり、最後の認定であることを自ら申告したりする必要もありません。

ただし、以下の3つの点が通常の認定日とは異なります。

1つ目は、次回分の失業認定申告書が渡されないことです。これまでの認定日では毎回、次の認定日に提出するための新しい申告書を受け取っていましたが、最後の認定日ではそれがありません。これが事実上「受給終了」のサインとなります。

2つ目は、雇用保険受給資格者証に「支給終了」のスタンプが押されて返却されることです。職員から「今回が最後です」と案内され、受給資格者証は2年間を目安に自分で保管するよう説明を受けます。

3つ目は、求職活動実績の必要回数が変わる可能性がある点です。通常は認定期間中に2回以上の求職活動が求められますが、残日数が13日以内の場合は1回、7日未満の場合は求職活動が0回でも認定を受けられるケースがあります。

最後の認定日に支給される金額の計算方法

失業保険の最後の認定日を迎えるにあたって、多くの方が気になるのが「最後にいくら振り込まれるのか」という点でしょう。

これまでの認定日では毎回28日分の失業手当が支給されてきましたが、最後の認定日ではそれよりも少ない金額になります。最終支給額は給付日数の「端数」にあたる部分だけが対象となるためです。

ここでは、最終支給額の計算の考え方と、給付日数別の具体的なシミュレーションを紹介します。自分の基本手当日額と残日数がわかれば簡単に算出できるので、事前に把握しておきましょう。

最終支給額は残日数分のみ支給される

失業保険は、基本手当日額×認定対象期間の日数で毎回の支給額が決まります。通常の認定日では28日分が支給されますが、最後の認定日で支給されるのは、給付日数の残日数分のみです。

計算式は非常にシンプルで、次のとおりです。

最終支給額 = 基本手当日額 × 残日数

たとえば、基本手当日額が5,000円で残日数が13日であれば、5,000円×13日=65,000円が最後の支給額となります。

この残日数は、所定給付日数から1回目の支給日数を引いた後、28日ずつ支給を繰り返した「余り」にあたる部分です。1回目の支給は7日間の待機期間があるため28日分に満たないことがほとんどで、この1回目の端数が最終回の残日数に影響します。

自分の基本手当日額は、ハローワークから交付される雇用保険受給資格者証に記載されています。また、残日数も同じ書類の裏面で確認できるため、最終支給額を知りたい方は手元の受給資格者証をチェックしてみてください。

最後の支給額のシミュレーション例

ここからは、代表的な給付日数のパターンごとに、最終支給額を具体的にシミュレーションしてみましょう。1回目の支給日数は待機期間の兼ね合いで人によって異なりますが、ここでは一般的なケースを想定して計算します。

給付日数90日の場合の計算例

自己都合退職で被保険者期間が10年未満の場合、所定給付日数は90日となるケースが多く見られます。

1回目の支給が21日分だった場合、その後の支給は以下のように推移します。

  • 1回目の認定日:21日分を支給(残日数69日)
  • 2回目の認定日:28日分を支給(残日数41日)
  • 3回目の認定日:28日分を支給(残日数13日)
  • 4回目の認定日(最終):13日分を支給(残日数0日)

ここで基本手当日額が5,500円の場合、最終支給額は5,500円×13日=71,500円です。

一方、1回目の支給が14日分だった場合は、残日数の配分が変わります。90日−14日=76日を28日で割ると2回分(56日)と余り20日となるため、最終回は20日分の支給です。基本手当日額が5,500円なら、5,500円×20日=110,000円が最終支給額になります。

給付日数120日・150日の場合の計算例

給付日数が長くなるほど認定日の回数は増えますが、最終支給額の計算方法はまったく同じです。

給付日数120日で、1回目の支給が21日分の場合

  • 1回目:21日分(残日数99日)
  • 2回目:28日分(残日数71日)
  • 3回目:28日分(残日数43日)
  • 4回目:28日分(残日数15日)
  • 5回目(最終):15日分(残日数0日)

基本手当日額が6,000円なら、最終支給額は6,000円×15日=90,000円となります。

給付日数150日で、1回目の支給が21日分の場合

  • 1回目:21日分(残日数129日)
  • 2回目:28日分(残日数101日)
  • 3回目:28日分(残日数73日)
  • 4回目:28日分(残日数45日)
  • 5回目:28日分(残日数17日)
  • 6回目(最終):17日分(残日数0日)

基本手当日額が6,000円なら、最終支給額は6,000円×17日=102,000円です。

いずれの場合も、「(給付日数 − 1回目の支給日数) ÷ 28」の余りが最終回の支給日数になると覚えておけば、自分のケースにも簡単に当てはめられます。正確な残日数を知りたい方は、雇用保険受給資格者証の裏面を確認するか、ハローワークの窓口で相談するのが確実です。

最後の認定日の手続きと当日の流れ

「最後の認定日は何か特別な準備が必要なのでは?」と身構える方も少なくありませんが、結論から言えば、基本的な手続きはこれまでの認定日とほぼ同じです。

特別な書類を新たに用意したり、受給終了の届出を自分から提出したりする必要はありません。いつもどおりハローワークへ行き、書類を提出して面談を受けるだけで手続きは完了します。

ただし、持ち物の確認不足や求職活動回数の勘違いがあると、最後の最後で失業手当を受け取れなくなる可能性もあります。スムーズに受給を終えるために、当日までの準備と当日の流れをここでしっかり確認しておきましょう。

必要な持ち物は通常と同じ2点

最後の認定日に持参するものは、これまでの認定日と変わりません。必ず必要なのは次の2点です。

1つ目は雇用保険受給資格者証です。毎回の認定で提出・返却を繰り返してきた書類で、最後の認定日でも同様に窓口へ提出します。認定が終わると「支給終了」のスタンプが押された状態で返却され、以降は自分で保管することになります。

2つ目は失業認定申告書です。前回の認定日で受け取った用紙に、求職活動の実績やアルバイトの有無などを記入して提出します。記入内容に不備があるとその場で修正を求められるため、前日までに記載を済ませて内容を見直しておくと安心です。

このほか、記載内容を訂正する場面に備えて印鑑を持参しておくと便利です。また、マイナンバーカードで本人確認手続きをしている方は、受給資格者証の代わりにマイナンバーカードの提示で対応できるケースもあります。

認定期間中にアルバイトをしていた場合は、給与明細など収入を証明する書類も持参しましょう。セミナーの参加証明書がある方は、失業認定申告書にホチキスで留めて提出するのが一般的です。

最後の認定日に必要な求職活動回数

通常の認定日では、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間に2回以上の求職活動実績が求められます。最後の認定日でもこの原則は基本的に同じですが、給付日数の残日数によっては必要な回数が変わる場合があります。

具体的には、残日数が14日以上ある場合は通常どおり2回の求職活動が必要です。一方、残日数が13日以下(14日未満)になると、求職活動は1回で認定を受けられるケースがあります。

さらに残日数が7日未満の場合は、求職活動の実績がなくても認定が受けられることがあります。この場合、失業認定申告書の求職活動欄には「イ(求職活動をしなかった)」に丸をつけ、理由欄に「残日数7日未満のため」と記載して提出します。

当日の手続きの流れと所要時間

最後の認定日の当日の流れは、大きく3つのステップで進みます。

まず、ハローワークに到着したら雇用保険の窓口へ向かい、記入済みの失業認定申告書と雇用保険受給資格者証を提出します。セミナーの参加証明書など添付書類がある場合は、申告書にホチキスで留めた状態で一緒に提出しましょう。

次に、担当者から名前を呼ばれるまで待機します。窓口が空いていれば数分、混雑時には20分以上かかることもあります。この待ち時間の間に、申告書の記載内容に不備がないかチェックが行われ、修正が必要な場合はこのタイミングで指摘されます。

最後に、担当者との面談で求職活動の状況確認と支給内容の説明を受けます。ここが通常の認定日と少し異なるポイントで、「今回で支給は終了です」という案内とともに、雇用保険受給資格者証に「支給終了」のスタンプが押されて返却されます。通常であれば次回分の失業認定申告書が渡されますが、最後の認定日ではそれがないため、手続きはここで完了です。

受給資格者証については「2年間は保管してください」と案内されるのが一般的ですが、ハローワークによっては「1年間」と言われることもあります。いずれにしても、すぐに処分せず手元に保管しておきましょう。

所要時間は混み具合によりますが、来庁から退庁まで30分〜1時間程度が目安です。手続き自体はあっさりと終わるため、拍子抜けする方も多いようです。認定後、最後の失業手当は通常どおり5営業日〜1週間程度で指定口座に振り込まれます。

最後の認定日に行けない場合の対処法

失業保険の最後の認定日が近づいているのに、体調不良や急な予定でどうしてもハローワークへ行けない——そんな状況に直面する方もいるでしょう。

ここでは、行けない場合の具体的な対応方法と、行かなかった場合にどうなるのかを詳しく解説します。

行けない場合はまずハローワークに連絡

最後の認定日にハローワークへ行けないことがわかった時点で、真っ先にすべきことは管轄のハローワークへ電話で連絡することです。連絡なしで認定日を欠席してしまうと、自動的に「不認定」の扱いとなり、その期間分の失業手当が支給されません。

電話では、行けない理由と自分の状況を伝えましょう。ハローワーク側から「認定日を変更できるかどうか」「いつ来所すればよいか」といった具体的な指示をもらえます。

やむを得ない事情であれば、認定日の変更や後日の来所で対応してもらえる可能性があります。逆に、事前連絡がない場合は配慮を受けにくくなるため、たとえ当日の朝であっても必ず連絡を入れるようにしてください。

認定日の変更が認められるケース

失業認定日は原則として変更できませんが、ハローワークが「やむを得ない理由」と認める場合に限り、日程の変更が認められます。やむを得ない理由として一般的に認められているのは、次のようなケースです。

面接など採用選考に関する予定がある場合は、最も認められやすい理由のひとつです。転職のための資格試験や国家試験の受験も同様に認められます。これらは求職活動の一環と見なされるためです。

病気やケガで来所が難しい場合も正当な理由として扱われます。また、親族の危篤や葬儀、結婚式といった冠婚葬祭も変更が認められる代表的な理由です。

さらに、天災や事故、公共交通機関の運休など、自分の力ではどうにもならない事情も当然ながら考慮されます。

最後の認定日に行かないとどうなる?

最後の認定日にハローワークへ行かなかった場合、その認定期間について「不認定」の扱いとなります。不認定になると、前回の認定日から最後の認定日までの期間分の失業手当は支給されません。

以下では、不認定になった場合の具体的な取り扱いについて解説します。

不認定でも受給期間内なら先送り可能

最後の認定日に行かなかったことで不認定となった場合でも、給付日数の残り分がすぐに消えてしまうわけではありません。不認定になった期間分の失業手当は「先送り」される形となり、改めて失業認定を受ければ支給を受けられる仕組みになっています。

具体的には、不認定となった後、次の認定日の前日までにハローワークへ来所して手続きを行い、改めて認定日の指定を受けます。その認定日に必要な求職活動の実績を満たしたうえで認定を受ければ、先送りされていた分の失業手当が支給されます。

離職日から1年を超えると受給資格が消滅

先送りが可能とはいえ、いつまでも猶予があるわけではありません。失業保険の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間と定められています。この1年間を過ぎてしまうと、たとえ給付日数が残っていたとしても受給資格そのものが消滅し、失業手当を受け取ることができなくなります。

特に注意が必要なのは、自己都合退職で2か月の給付制限を受けた方や、受給手続きの開始が遅れた方です。給付制限期間や手続きの遅延によって受給開始が後ろにずれると、受給期間の終了間際に最後の認定日を迎えることになります。この状態で不認定になり先送りとなった場合、先送り分を消化する前に受給期間が満了してしまうリスクがあります。

失業保険の受給終了後にやるべき手続き

最後の認定日を終えて失業保険の受給が完了すると、ハローワークへの定期的な通所義務はなくなります。「これでひと段落」と安心する方も多いでしょう。

しかし、受給終了後にはいくつか対応しておくべきことがあります。書類の保管、社会保険の切り替え、そして今後の就職活動に向けた支援の活用です。これらを見落としてしまうと、後から手続きに手間取ったり、受けられるはずの支援を逃したりする可能性があります。

ここでは、失業保険の受給が終わった後に押さえておきたい3つのポイントを解説します。

雇用保険受給資格者証は2年間保管する

最後の認定日を終えると、雇用保険受給資格者証に「支給終了」のスタンプが押された状態で返却されます。この書類はハローワークに回収されるわけではなく、自分で保管することになります。

保管期間の目安として、多くのハローワークでは「2年間は捨てずに保管してください」と案内しています。ハローワークによっては「1年間」と言われるケースもありますが、いずれにしてもすぐに処分してはいけません。

保管が必要な理由はいくつかあります。まず、配偶者の社会保険の扶養に入る際に、受給が終了したことを証明する書類として雇用保険受給資格者証の両面コピーの提出を求められることが一般的です。また、受給内容に関して後日確認が必要になった場合や、確定申告の際に受給額を確認するためにも役立ちます。

扶養に入るタイミングと必要書類

失業保険の受給中は基本手当日額が3,612円以上(60歳以上の方は5,000円以上)の場合、社会保険上の扶養に入ることができません。しかし、受給が終了すれば失業手当による収入がなくなるため、配偶者の健康保険の扶養に入れるようになります。

扶養に入れるタイミングは、雇用保険受給資格者証に「受給終了」のスタンプが押された翌日からです。受給終了後に就職せず、年間収入の見込みが130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)であれば、扶養の認定を受けられます。

手続きは、配偶者が勤務する会社の社会保険担当部門を通じて行います。一般的に必要となる書類は次のとおりです。

  • 健康保険被扶養者(異動)届
  • 雇用保険受給資格者証の両面コピー(「受給終了」の印字があるもの)
  • 収入を確認できる書類(非課税証明書や年金振込通知書など、状況に応じて)

健康保険組合によっては上記以外にも独自の提出書類を求められる場合があるため、事前に配偶者の勤務先に確認しておくとスムーズです。

受給終了後も利用できるハローワークの支援

失業保険の受給が終了しても、ハローワークの各種サービスは引き続き利用可能です。「失業手当がもらえなくなったら、もうハローワークに行く意味がない」と考える方もいますが、再就職に向けた支援は受給の有無に関係なく受けられます。

まず、ハローワークの求人検索端末や窓口での職業相談は、受給終了後も利用できます。来所の際には、受給手続き時に受け取ったハローワークカードを持参すればスムーズに案内してもらえます。カードを紛失した場合でも、窓口で再発行が可能です。

また、ハローワークが主催する就職支援セミナーや面接対策講座、応募書類の添削サービスなども継続して利用できます。特に、書類選考がなかなか通過しない方や面接に不安がある方にとって、こうした無料の支援は大きな助けになるでしょう。

さらに、受給終了後に職業訓練を検討している方は、求職者支援訓練(求職者支援制度)を利用できる場合があります。雇用保険の受給資格がない方を対象とした制度で、一定の要件を満たせば月額10万円の職業訓練受講給付金を受けながらスキルを身につけることが可能です。

受給期間を延長できる4つの制度

失業保険の所定給付日数をすべて使い切っても、まだ再就職先が見つかっていない——そのような状況に陥ると、生活面での不安は大きくなります。

実は、雇用保険法には所定給付日数を超えて基本手当を支給する「延長給付」という仕組みが設けられています。延長給付には主に4つの種類があり、それぞれ対象者や延長される日数、適用される条件が異なります。

すべての受給者が利用できるわけではありませんが、自分が対象に該当するかどうかを知っておくことは非常に重要です。ここでは、4つの延長給付制度の概要と利用条件をわかりやすく解説します。

職業訓練受講による訓練延長給付

訓練延長給付は、4つの延長制度のなかで最も多くの方が活用しやすい制度です。ハローワークの受講指示を受けて公共職業訓練を受講する場合、訓練が終了するまでの期間、所定給付日数を超えて失業手当が支給され続けます。

この制度を利用するための主な条件は以下のとおりです。

ハローワークから職業訓練の「受講指示」を受けていること、訓練開始日の時点で給付日数の残りが一定以上あること(給付日数90日の場合は残日数31日以上が目安)、受講するコースが2年以内であること、そして過去1年以内に公共職業訓練を受講していないことの4つです。

訓練延長給付を受けると、失業手当に加えて受講手当(日額500円)と通所手当(交通費)も支給されます。さらに、訓練期間中は認定日にハローワークへ出向く必要がなくなるなど、求職活動に専念しやすい環境が整います。

注意点として、ハローワークからの「受講指示」ではなく「受講推薦」の場合は、訓練延長給付の対象外となります。受講推薦の場合は手当の延長がなく、通常どおり認定日への出頭も必要です。自分がどちらに該当するかは、ハローワークの窓口で必ず確認しましょう。

個別延長給付の対象条件と申請方法

個別延長給付は、災害や特別な事情により離職を余儀なくされた方を対象とした延長制度です。一般的な自己都合退職や定年退職の方は対象外となるため、利用できるケースは限定的です。

対象となるのは、主に次のような方です。倒産や解雇など会社都合で離職した特定受給資格者、契約更新されずに離職した特定理由離職者、そして激甚災害法の指定を受けた災害により離職を余儀なくされた方が該当します。加えて、心身の障害や発達障害、難治性疾患を抱えている方なども対象になる場合があります。

延長される日数は原則60日です。ただし、雇用保険の被保険者期間が20年以上あり、かつ所定給付日数が270日または330日の方については30日となります。

個別延長給付を受けるためには、単に対象条件に該当するだけでなく、積極的に求職活動を行っていることが求められます。具体的には、所定給付日数の満了日までに求人への応募を3回以上行っていることが条件のひとつです。

申請手続きは、基本的にハローワークが対象者を判断して案内する形で進みます。自分が対象になるかどうか不明な場合は、受給期間が残っているうちにハローワークの窓口で早めに相談しておくことが大切です。

広域延長給付・全国延長給付の概要

広域延長給付と全国延長給付は、地域や国全体の雇用情勢が著しく悪化した場合に、厚生労働大臣の判断によって発動される特別な延長制度です。個人が自ら申請して利用するものではなく、国の政策判断によって適用が決定される点が、他の延長給付とは大きく異なります。

広域延長給付は、特定の地域で失業者が大量に発生し、その地域の初回受給率が全国平均の2倍以上に達した場合に発動されます。対象地域の受給資格者に対して、90日を限度に所定給付日数が延長されます。過去には、東日本大震災や熊本地震の被災地域で適用された実績があります。

全国延長給付は、広域延長給付の全国版ともいえる制度です。全国的に失業状況が著しく悪化し、一定の統計基準を超えた場合に、すべての受給資格者を対象として90日を限度に給付が延長されます。ただし、発動のハードルが非常に高く、実際に適用されたケースはごく限られています。

いずれの制度も、厚生労働大臣が指定した期間内に限り実施されるため、その期間が終了すれば延長日数が90日に達していなくても給付は打ち切られます。

まとめ:最後の認定日を確実に終え失業保険を満額受給しよう

失業保険の最後の認定日は、これまでの受給期間の締めくくりとなる大切な日です。本記事で解説してきたポイントを改めて振り返っておきましょう。

失業保険は、働いてきた期間に積み立ててきた大切な権利です。最後の認定日をしっかり終えて満額を受け取り、安心して次のキャリアへの一歩を踏み出しましょう。

この記事を書いた人

木本旭洋のアバター 木本旭洋 株式会社イールドマーケティング代表取締役

株式会社イールドマーケティング代表。大手広告代理店でアカウントプランナー、スタートアップで広告部門のマネージャーを経験後、2022年に当社を創業。バックオフィス部門も統括。入社・退職時の年金、健康保険、雇用保険、年末調整などを行なっています。

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