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失業認定申告書の派遣での書き方|記入例と求職活動実績の正しい申告方法

派遣社員が失業手当を受給するには、失業認定申告書の正しい記入が欠かせません。しかし派遣特有のルールが多く、「派遣会社での活動はどう書く?」「事業所名は派遣元と派遣先どっち?」と迷う方も多いでしょう。
本記事では、失業認定申告書の書き方を欄別の記入例付きでわかりやすく解説します。派遣での求職活動実績の作り方や就職が決まった時の手続きまで網羅しているので、ぜひ参考にしてください。

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目次

失業認定申告書とは?派遣社員が知るべき基本知識

失業認定申告書は、失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取るうえで避けて通れない書類です。しかし派遣社員の場合、正社員とは異なる記入ルールがいくつか存在するため、事前に基本を押さえておかないと認定日当日に慌てることになりかねません。

ここではまず、失業認定申告書の役割や提出の流れ、そして派遣社員ならではの注意点を確認していきましょう。

失業認定申告書の役割と提出タイミング

失業認定申告書とは、「自分は現在も失業状態にあり、積極的に求職活動をしています」とハローワークに対して申告するための書類です。失業手当は「働く意思と能力があるにもかかわらず就職できていない人」に支給される給付金であるため、認定期間ごとに求職活動の実績や収入の有無を正確に報告しなければなりません。

提出のタイミングは、原則として4週間(28日)に1回設定される「失業認定日」です。この認定日にハローワークの窓口へ失業認定申告書と雇用保険受給資格者証をセットで提出し、失業の認定を受けることで初めて手当が振り込まれる仕組みになっています。

なお、失業認定申告書を最初に受け取るのは、離職票をハローワークに提出した後に参加する「雇用保険受給者説明会」のときです。2回目以降は認定日ごとに新しい用紙が渡されるため、認定日の前日までに記入を済ませておくとスムーズに手続きを進められます。

申告の対象となる期間は「前回の認定日から今回の認定日の前日まで」です。初回だけは求職申し込み日から初回認定日の前日までが対象期間となる点を覚えておきましょう。

派遣社員特有の注意点とは

派遣社員が失業認定申告書を記入する際には、正社員にはない独特のポイントがいくつかあります。

まず押さえておきたいのが、就職先の記入欄には「派遣元企業」の情報を書くというルールです。派遣社員は派遣先の企業で実際に働きますが、雇用契約を結んでいるのはあくまで派遣元(派遣会社)です。そのため、就職が決まった際に記載する事業所名や所在地、電話番号はすべて派遣元の情報を記入する必要があります。東京ハローワークの記載例にも「派遣就労の場合は派遣元を記入してください」と明記されています。

次に、求職活動の実績を記入する際の選択肢が異なる点にも注意が必要です。派遣会社を通じた就業相談やエントリーは、申告書の求職活動の方法で「(ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等」を選択します。転職サイトやハローワーク経由の応募とは記入欄が異なるため、混同しないようにしましょう。

さらに見落としがちなのが、「派遣会社に登録しただけ」では求職活動実績にはならないという点です。実績として認められるには、登録後に担当者と就業条件について具体的に相談したり、紹介された案件についてやり取りしたりといった「実質的な求職行動」が求められます。

「就職・就労・内職」の違いを正しく理解する

失業認定申告書の冒頭にあるカレンダー欄では、認定期間中に働いた日に「○」または「×」の印をつける必要があります。この○と×を正しく使い分けるためには、「就職」「就労」「内職・手伝い」の3つの区分をしっかり理解しておくことが大切です。

就職とは、雇用保険の被保険者となる働き方を指します。具体的には、31日以上の雇用見込みがあり、かつ週20時間以上働く場合が該当します。派遣社員として次の仕事が決まり、この条件を満たすケースはまさに「就職」にあたるため、採用された日にカレンダーで○をつけたうえで、欄5の就職先情報も記入しなければなりません。

就労とは、1日4時間以上の賃金が発生する労働のうち、上記の「就職」に該当しないものを指します。たとえば、失業保険の受給中に単発の派遣バイトを1日だけ入れた場合などが典型例です。就労した日はカレンダーに○をつけます。

内職・手伝いとは、1日4時間未満の労働を指します。短時間のアルバイトや知人の手伝いなどが該当し、カレンダーには×を記入します。さらに、収入を得た日付・金額・何日分かの情報も欄2に書く必要がある点が就労との大きな違いです。

派遣社員の場合、短期の派遣バイトや単発の仕事を入れるケースも多いため、どの区分にあたるのかを日ごとに整理しておきましょう。判断に迷ったときは、ハローワークの窓口で事前に確認するのが最も確実です。

【欄別】失業認定申告書の書き方を記入例付きで解説

ここからは、失業認定申告書の各欄を順番に見ながら、派遣社員が迷いやすいポイントを中心に具体的な書き方を解説していきます。記入にはすべて黒のボールペンを使用してください。鉛筆や消せるボールペンは認められていません。もし書き間違えた場合は、修正液や修正テープは使わず、二重線を引いて訂正印(朱肉の印鑑)を押すか、自筆の署名で訂正しましょう。

欄1:就職・就労・内職の有無の記入方法

欄1は、「失業の認定を受けようとする期間中に、就職、就労又は内職・手伝いをしましたか。」という設問です。認定期間中に少しでも賃金が発生する仕事をした場合は「ア.した」に○をつけ、まったく仕事をしていなければ「イ.しない」に○をつけます。

「ア.した」に○をつけた人は、右側のカレンダー欄に該当する月の数字を記入したうえで、仕事をした日付にマークを入れます。ここで重要なのが、○と×の使い分けです。

4時間以上の就労は「○」、4時間未満は「×」

失業認定申告書では、1日の労働時間によってマークが変わります。

1日4時間以上働いた日は「就職・就労」に該当するため、カレンダーに○印をつけます。一方、1日4時間未満しか働いていない日は「内職・手伝い」として扱われ、×印を記入します。なお、ちょうど4時間ぴったりの場合は「4時間以上」に該当するため○印です。

この区分は失業手当の支給に直接影響します。○印をつけた日(就労した日)は基本手当が支給されず、その分の給付日数が後ろにスライドする仕組みです。×印をつけた日(内職・手伝いの日)は、収入額によって手当が全額支給されるか、一部減額されるかが決まります。

たとえば、認定期間中にまったく仕事をしていない場合は「イ.しない」に○をつけ、カレンダーには対象月の数字だけ入れれば完了です。欄2への記入も不要なので、そのまま欄3に進みましょう。

派遣で短期バイトした場合の書き方

失業手当の受給中に派遣会社を通じて単発や短期のアルバイトをした場合も、必ず申告が必要です。申告しないと不正受給とみなされるリスクがあるため注意してください。

具体的な記入方法は以下の通りです。まず欄1で「ア.した」に○をつけます。次に、カレンダー上で実際に働いた日にマークを入れます。1日6時間の派遣バイトを3日間行ったなら、その3日間すべてに○印をつけます。1日3時間の軽作業を2日間行った場合は、その2日間に×印を入れます。

ここで派遣社員が特に気をつけたいのが、「就職」の判定基準です。たとえ短期のバイトであっても、31日以上の雇用見込みがあり週20時間以上働く契約であれば「就職」とみなされます。この場合はカレンダーの○印に加えて、欄5の就職先情報(派遣元企業の名称・所在地・電話番号)も記入しなければなりません。

一方、雇用期間が7日以内で週20時間未満の単発バイトであれば「就労」扱いとなり、欄5への記入は不要です。自分の契約条件がどちらに該当するか、事前に確認しておきましょう。

欄2:内職・手伝いの収入額の記入方法

欄2は、「内職又は手伝いをして収入を得た人は、収入のあった日、その額(何日分か)などを記入してください。」という項目です。

この欄に記入が必要なのは、欄1で「ア.した」をつけ、かつカレンダーに×印(内職・手伝い)をつけた人だけです。○印しかつけていない人や、「イ.しない」を選んだ人は空欄のまま欄3へ進んで構いません。

記入する内容は、「収入を実際に受け取った日」「収入額」「何日分の収入か」の3つです。ここで注意したいのは、「働いた日」ではなく「収入を受け取った日(振り込まれた日)」を書くという点です。

たとえば、認定期間中に時給1,200円の内職を1日3時間ずつ4日間行い、翌月5日に3時間×4日分=14,400円が口座に振り込まれたとします。この場合、振込日がまだ来ていなければ(認定日の前日までに入金されていなければ)、欄2への金額の記入は不要です。収入予定や未来の日付は記入しないというルールがあるためです。

逆に、前回の認定期間中に行った内職の報酬が今回の認定期間中に振り込まれた場合は、その受け取った日付と金額を今回の申告書で記入します。この仕組みを理解しておかないと、記入漏れや二重申告の原因になるため注意しましょう。

欄3:求職活動実績の記入方法

欄3は、失業認定申告書の中でも最も記入量が多く、迷いやすい部分です。「失業の認定を受けようとする期間中に、求職活動をしましたか。」という設問に対して、求職活動をした場合「ア.求職活動をした」に、しなかった場合「イ.求職活動をしなかった」に○をつけます。

失業手当を継続して受給するには、認定期間ごとに原則2回以上の求職活動実績が必要です。「ア」に○をつけた場合は、右側の記入欄に具体的な活動内容を書いていきます。

まず「(1) 求職活動をどのような方法で行いましたか。」の部分では、活動方法に応じて以下の選択肢から○をつけます。

  • (ア) ハローワークでの職業相談・職業紹介等
  • (イ) 民間の職業紹介事業者(転職エージェントなど)による職業相談・紹介等
  • (ウ) 派遣元事業主による派遣就業相談等
  • (エ) 公的機関(ジョブカフェ等)による職業相談・紹介等

派遣会社での就業相談やコーディネーターとのやり取りは(ウ)を選びます。「活動日」には実際に相談した日付を、「利用した機関の名称」には派遣会社名と電話番号を、「求職活動の内容」には「派遣就業相談」「○○職への派遣案件について相談」などと具体的に記入しましょう。

一方、転職サイトやハローワーク以外の経路で直接求人に応募した場合は、(2)の応募欄に記入します。ここには応募先の事業所名・電話番号、応募日、応募方法(ネット応募・郵送など)、希望した職種、応募のきっかけ、応募の結果(「選考結果待ち」「不採用」など)を書きます。

派遣案件に応募した場合、事業所名には派遣会社名とお仕事No.を書きます。派遣先企業名ではなく派遣元の情報を記入する点に注意してください。

なお、求職活動をしなかった場合は「イ」に○をつけたうえで、その理由を記入します。「応募先企業からの採否結果を待っていたため」「資格試験の勉強に集中していたため」など、具体的に書きましょう。理由が認められれば、求職活動実績が不足していても即座に受給資格を失うわけではありませんが、その認定期間分の基本手当は支給されない点を理解しておく必要があります。

欄4・5:就職可否と署名欄の書き方

欄4は、「今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか。」という質問です。

失業手当の受給を希望する場合は、「ア.応じられる」に○をつけてください。この欄は「いつでも就職できる意思と能力がある」ことの確認であり、失業手当の支給要件そのものです。「イ.応じられない」を選ぶと原則として手当が支給されなくなるため、通常の認定手続きでは必ず「ア」に○をつけます。

ただし、翌日から就職する場合や、病気・ケガで就業が困難な場合には「イ.応じられない」を選び、裏面に記載された理由(ア〜オ)から該当するものを選択します。派遣での就職が決まっており翌日から勤務開始という場合は「(ウ)就職したため又は就職予定があるため」に○をつけましょう。

欄5は、就職もしくは自営した人またはその予定がある人のみが記入する欄です。まだ就職先が決まっていない人は空欄のまま提出して問題ありません。

派遣社員として就職が決まった場合は「ア.就職」に○をつけ、右側の求職活動の方法を選びます。派遣会社からの紹介であれば(2)に○をつけ、就職日(研修や試用期間を含む初日)を記入します。さらに右端の就職先情報には、派遣元企業の事業所名・所在地・電話番号を書いてください。実際に働く派遣先ではなく、雇用契約を結ぶ派遣会社の情報を記入するのが正しいルールです。

最後の署名欄には、失業認定申告書を提出する当日の日付、氏名(フルネーム)、雇用保険受給資格者証に記載されている支給番号を記入します。氏名を自筆で署名すれば捺印は不要です。支給番号がまだ付与されていない場合は空欄のままで構いません。

派遣会社を利用した求職活動実績の書き方

失業手当の受給中に派遣会社を活用して求職活動を行う方は少なくありません。しかし、派遣の求職活動は正社員の転職活動とは仕組みが異なるため、失業認定申告書への記入方法にも独特のルールがあります。

ここでは、派遣会社を通じた活動を求職活動実績として正しく申告するための書き方を、具体的な記入例とともに解説します。記入欄の選択ミスや内容不足で「実績として認められなかった」ということがないよう、ポイントをしっかり押さえておきましょう。

派遣就業相談は「(ウ)」を選択する

派遣会社を利用して求職活動を行った場合、失業認定申告書の欄3(1)にある「求職活動の方法」では「(ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等」に○をつけます。

ハローワークでの活動は(ア)、転職エージェントなど民間の職業紹介事業者は(イ)、そして派遣会社は(ウ)と、それぞれ選択肢が分かれています。派遣会社での活動を(イ)に書いてしまう方がいますが、派遣会社(労働者派遣事業者)と職業紹介事業者は法律上の区分が異なるため、必ず(ウ)を選んでください。

具体的な記入内容は以下のようになります。

  • 求職活動の方法:(ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等
  • 活動日: 実際に相談を行った日付(例:6/10)
  • 利用した機関の名称: 派遣会社の正式名称と電話番号(例:株式会社○○スタッフ 03-XXXX-XXXX)
  • 求職活動の内容: 「派遣就業相談」「事務職への派遣案件について就業条件の相談」など

求職活動の内容はできるだけ具体的に書くのがポイントです。「相談した」だけでなく、どのような職種・条件について話し合ったのかが伝わるように記入すると、ハローワークの担当者にも活動の実態が伝わりやすくなります。

なお、派遣会社に来社して対面で相談した場合はもちろん、電話やオンラインでコーディネーターと就業条件について具体的にやり取りした場合も求職活動実績として認められます。

派遣エントリーだけでは実績にならない

派遣会社を使った求職活動で最も誤解が多いのが、「派遣サイトでエントリーボタンを押しただけ」では求職活動実績にならないという点です。

派遣サイトに掲載されている案件のエントリーボタンは、実質的には「この案件に興味がある」という意思表示にすぎません。エントリーボタンを押す行為は、派遣会社への仮登録や関心表明に近いもので、ハローワークが定義する「求職活動」には該当しないのです。

同様に、以下の行動も単体では求職活動実績として認められません。

  • 派遣会社のWebサイトに登録しただけ
  • 派遣サイトで求人情報を閲覧しただけ
  • エントリーボタンを押しただけで、その後のやり取りがない

では、派遣の活動で実績として認められるのはどのようなケースでしょうか。キーワードは「派遣就業相談」です。エントリー後に派遣会社のコーディネーターから連絡があり、就業条件や希望について具体的なやり取りをした場合、そこから先の一連の活動が求職活動実績1回分としてカウントされます。

たとえば、以下のような流れであれば実績になります。

  1. 派遣サイトで案件にエントリーする
  2. コーディネーターから電話やメールで連絡が来る
  3. 就業条件(勤務地・時給・勤務時間など)について相談する

この場合、エントリーから相談までの一連の活動をまとめて実績1回分として申告できます。ただし注意したいのは、複数の案件についてやり取りしても、同じ派遣会社との一連の活動は1回分としかカウントされないという点です。実績を2回分にしたい場合は、ハローワークでの職業相談や転職サイトからの求人応募など、別の方法と組み合わせる必要があります。

派遣案件への応募時の記入例と注意点

派遣会社を通じて案件に応募し、選考が進んでいる場合の記入方法には、正社員の求人応募とは異なるルールがあります。特に「どこに何を書くか」を間違えやすいため、記入例を見ながら確認していきましょう。

まず大前提として、派遣案件は一般的な「求人への応募」とは性質が異なります。派遣の仕組みでは、求職者が派遣先企業に直接応募するのではなく、派遣会社を介して就業先が決まります。そのため、失業認定申告書では欄3(2)の「事業所の求人に応募した」欄ではなく、基本的に欄3(1)の「(ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等」に記入するのが原則です。

ただし、派遣会社から紹介された案件に正式に応募し、顔合わせ(職場見学)や書類選考に進んでいる場合は、欄3(2)の応募欄に記入することも可能です。この場合の記入例は以下のようになります。

事業所名には派遣会社名とお仕事No.を記入

欄3(2)の「事業所名・部署」欄に記入する際は、派遣会社名に加えてお仕事No.(案件番号)を必ず併記してください。

派遣の求人案件には、各派遣会社が独自に付与する「お仕事No.」「案件番号」「ジョブID」などの識別番号があります。この番号を書くことで、どの案件についての応募なのかをハローワークの担当者が特定できるようになります。

【記入例】

  • 事業所名・部署: 株式会社○○スタッフ(お仕事No.A-12345) 03-XXXX-XXXX
  • 応募日: 6/15
  • 応募方法: ネット応募(派遣会社サイト経由)
  • 希望した職種: 一般事務
  • 応募のきっかけ: 派遣会社からの紹介
  • 応募の結果: 選考結果待ち(6/20に職場見学予定)

応募の結果がまだ出ていない場合は「選考結果待ち」と書けば問題ありません。顔合わせ(職場見学)の日程が決まっていればその予定日も記入しておくと、活動の具体性が伝わりやすくなります。不採用となった場合は「不採用」と記入します。

派遣先企業名ではなく派遣元を書く

派遣の失業認定申告書で最もやりがちなミスが、実際に働く予定の派遣先企業名を事業所名欄に書いてしまうことです。

派遣社員の雇用主はあくまで派遣会社(派遣元)であり、派遣先企業との間には直接の雇用関係がありません。そのため、失業認定申告書に記入する事業所名・所在地・電話番号はすべて派遣元企業の情報を書くのが正しいルールです。東京ハローワークの記載例にも「派遣就労の場合は派遣元を記入してください」と明記されています。

この点は、求職活動実績の記入時だけでなく、就職が決まった際の欄5への記入でも同様です。派遣先がどれだけ有名な企業であっても、書くべきは派遣会社の情報です。

もし派遣先の情報を記入してしまうと、ハローワーク側で事実確認ができず、窓口で修正を求められたり、最悪の場合は求職活動実績として認められないリスクがあります。二度手間を防ぐためにも、「派遣=派遣元の情報を書く」というルールを徹底しておきましょう。

なお、派遣先を区別するためにお仕事No.を併記するのは前述の通りです。お仕事No.があれば、派遣会社側でどの案件に応募したのかを正確に把握できるため、ハローワークから確認が入った場合にもスムーズに対応できます。

派遣で就職が決まった時の失業認定申告書の書き方

失業手当の受給中に派遣社員として就職が決まった場合、通常の認定日とは異なるタイミングと書き方で失業認定申告書を提出する必要があります。ここでの手続きを間違えると、受け取れるはずだった手当が支給されなかったり、再就職手当の申請機会を逃してしまったりする可能性もあります。

派遣での就職が決まったら慌てずに、提出のタイミング・各欄の記入方法・再就職手当の手続きまでを一つひとつ確認していきましょう。

就職日の前日にハローワークへ提出する

派遣での就職が決まった場合、失業認定申告書を提出するタイミングは就職日の前日です。通常の4週間ごとの認定日ではなく、実際に働き始める日の前日にハローワークへ出向き、最後の失業認定を受けます。

たとえば、7月1日から派遣先での勤務が始まる場合は、6月30日にハローワークへ行って失業認定申告書を提出します。前日が土日祝日にあたる場合は、就職日の直前の平日に提出してください。

ここで注意したいのは、就職日と直近の認定日の前後関係によって手続きが変わる点です。

就職日が次回の認定日よりの場合は、認定日を待たずに就職日の前日に提出します。前回の認定日から就職日の前日までが最後の認定対象期間となり、その分の基本手当が支給されます。

一方、就職日が次回の認定日よりの場合は、まず通常どおり認定日にハローワークへ行き、その時点では欄5(就職先情報)を空欄のまま提出して失業認定を受けます。そのうえで、次回の認定日にもらった新しい失業認定申告書に就職先情報を記入し、就職日の前日に改めて提出するという二段階の手続きが必要です。

提出の際は失業認定申告書と雇用保険受給資格者証の2点を忘れずに持参しましょう。提出する時間帯については特に指定がなく、ハローワークの開庁時間内であれば午前でも午後でも問題ありません。

欄4は「イ 応じられない」を選択する

就職が決まった状態で提出する最後の失業認定申告書では、欄4の「今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか。」に対して「イ.応じられない」に○をつけます。

通常の認定手続きでは「ア.応じられる」を選ぶのがルールでしたが、就職日の前日に提出する申告書では翌日から勤務が始まるため、新たな仕事紹介には応じられない状態です。そのため「イ」が正しい選択肢となります。

「イ.応じられない」に○をつけたら、その横にある理由欄で「(ウ)就職したため又は就職予定があるため」に○をつけてください。

ただし一つ注意点があります。就職日が次回の認定日より後になるケースで、通常の認定日に提出する分の申告書では、まだ認定期間中は求職活動が可能な状態であるため、欄4は「ア.応じられる」のままで提出します。「イ.応じられない」に切り替えるのは、あくまで就職日の前日に提出する最後の申告書です。この使い分けを混同しないようにしましょう。

欄5の就職先には派遣元企業を記入する

欄5は「就職もしくは自営した人又はその予定がある人が記入してください。」という項目です。派遣での就職が決まった場合は「ア.就職」に○をつけたうえで、右側の求職活動の方法・就職日・就職先情報を記入していきます。

まず、求職活動の方法は以下の3つから選びます。

  • (1) ハローワークの紹介で就職した場合
  • (2) 民間の職業紹介事業者や派遣会社の紹介で就職した場合
  • (3) 自分で求人を見つけて応募した場合

派遣会社からの紹介で就職した場合は(2)に○をつけてください。自分で派遣サイトを検索して応募した場合でも、派遣会社を介して就業先が決まっている以上は(2)を選ぶのが一般的です。

続いて就職日を記入します。ここには研修期間や試用期間がある場合もその初日を書きます。たとえば、7月1日から3日間の研修があり7月4日から本格的に勤務開始という場合でも、就職日は「7月1日」です。

そして最も大切なのが、就職先の事業所名・所在地・電話番号です。派遣社員の場合、記入するのはすべて派遣元企業(派遣会社)の情報です。実際に勤務する派遣先企業の名前や住所ではありません。

【記入例】

  • 事業所名: 株式会社○○スタッフ
  • 所在地: 東京都新宿区○○1-2-3
  • 電話番号: 03-XXXX-XXXX

派遣先企業の情報を書いてしまうと窓口で訂正を求められるため、提出前に必ず派遣会社の正式名称・本社または登録支店の住所・代表電話番号を確認しておきましょう。派遣会社から届いた就業条件明示書や雇用契約書に記載されている情報をそのまま転記するのが確実です。

再就職手当の申請も忘れずに行う

派遣社員として就職が決まった場合、条件を満たせば再就職手当を受け取れる可能性があります。再就職手当とは、失業手当の受給期間を多く残した状態で早期に就職した人に支給される一時金です。まとまった金額を受け取れるため、該当する方は必ず申請しましょう。

再就職手当の主な支給条件は以下の通りです。

  • 就職日の前日までに失業手当の所定給付日数が3分の1以上残っていること
  • 1年以上の雇用が見込まれる就職であること
  • 離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと
  • 待期期間(7日間)が満了した後に就職したこと
  • 過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受けていないこと

自己都合退職で給付制限がかかっている方は、給付制限の最初の1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職でなければ対象になりません。2か月目以降であれば、派遣会社からの紹介による就職でも対象となります。

支給額は、給付日数の残り具合によって変わります。所定給付日数の3分の2以上を残して就職した場合は基本手当日額の70%×残日数、3分の1以上を残して就職した場合は60%×残日数が支給されます。

申請の流れとしては、就職日の前日にハローワークで最後の失業認定を受けた際に、再就職手当の申請に必要な書類(再就職手当支給申請書など)を受け取ります。その後、就職先の事業主に必要事項を記入・証明してもらい、就職日の翌日から1か月以内にハローワークへ提出します。

派遣社員の場合、事業主証明は派遣元企業(派遣会社)に依頼することになります。派遣会社によっては手続きに時間がかかるケースもあるため、就職が決まった時点で早めに再就職手当の申請予定がある旨を伝えておくとスムーズです。

派遣の失業認定申告書でよくある間違いと注意点

失業認定申告書の記入ルールは細かく、特に派遣社員の場合は正社員の転職活動とは異なる独自のルールが加わるため、思わぬミスをしてしまうケースが少なくありません。記入内容に不備があると、求職活動実績として認められなかったり、最悪の場合は不正受給とみなされたりするリスクもあります。

ここでは、派遣社員が失業認定申告書を書く際に特に陥りやすい間違いと、知っておくべき注意点をまとめて解説します。

派遣登録だけでは求職活動実績にならない

派遣会社に登録すること自体は、ハローワークが定める求職活動実績には該当しません。これは多くの方が誤解しやすいポイントです。

派遣会社への登録は、いわば「仕事を紹介してもらえる状態になった」という準備段階にすぎず、就職に向けた具体的な行動とはみなされないのです。そのため、登録しただけの状態で失業認定申告書に求職活動実績として記入してしまうと、認定時に実績不足と判断される可能性があります。

求職活動実績として認められるには、登録の先にある「派遣就業相談」が必要です。具体的には、登録後にコーディネーターと就業条件(希望職種・勤務地・時給・勤務時間など)について相談したり、紹介された案件について具体的なやり取りをしたりした場合に、初めて実績1回分としてカウントされます。

派遣会社への登録と就業相談を同日に行った場合は、それらをまとめて1回分の実績として申告できます。登録だけで終わってしまった日は、残念ながら実績にはならないため、登録時にあわせて就業相談も済ませておくのが効率的です。

求人閲覧のみは実績として認められない

派遣サイトやハローワークのインターネットサービスで求人情報を検索・閲覧する行為も、求職活動実績にはなりません。これは派遣に限った話ではなく、転職サイトやハローワークの端末で求人を見ただけの場合も同様です。

ハローワークが求職活動実績として認めているのは、「求人への応募」「職業相談」「セミナーの受講」「資格試験の受験」など、就職に向けて一歩踏み込んだ具体的な行動です。情報収集の段階にとどまる以下のような行為は、いずれも実績としてカウントされません。

  • 派遣サイトで求人情報を見ただけ
  • ハローワークの検索端末で求人を検索しただけ
  • 転職サイトに会員登録しただけ
  • 知人に「仕事があったら紹介して」と頼んだだけ

虚偽申告は不正受給になるリスクがある

失業認定申告書に事実と異なる内容を記入して提出した場合、不正受給として厳しい処分を受けることになります。「バレないだろう」と軽く考える方もいるかもしれませんが、ハローワークには雇用保険給付調査官による調査体制が整っており、実際に多くの不正が発覚しています。

不正受給が認定された場合に科される主な処分は以下の通りです。

まず、不正に受給した金額の全額返還を命じられます。さらに、返還額に加えて不正受給額の2倍に相当する金額の納付(いわゆる「3倍返し」)を命じられることがあります。そのうえ、処分以降の失業手当の支給はすべて打ち切りとなり、悪質な場合は詐欺罪として刑事罰の対象にもなりえます。

派遣社員が特にやってしまいがちな不正申告のパターンとしては、以下のようなものがあります。

  • 派遣サイトでエントリーボタンを押しただけなのに「応募した」と記入する
  • 実際には行っていない職業相談を行ったことにする
  • 派遣の短期バイトで働いた日を申告せずに隠す
  • 収入があったにもかかわらず「仕事をしていない」と記入する

不正が発覚するきっかけとして最も多いのは、第三者からの通報だといわれています。また、派遣会社が雇用保険の手続きを行う過程でハローワーク側の記録と照合され、矛盾が判明するケースもあります。

書き間違えた場合の訂正方法

失業認定申告書を書いていて日付や金額を間違えてしまった場合、正しい手順で訂正すれば問題なく受理されます。焦って新しい用紙をもらいに行く必要はありません。

訂正の手順は以下の通りです。

  1. 間違えた箇所に二重線を引く
  2. 二重線の近くに訂正印を押す、もしくは自筆の署名(フルネーム)を書く
  3. 正しい内容を余白に記入する

訂正印には朱肉を使用する認印を使ってください。シャチハタ(インク浸透印)は使用不可とされています。自筆で署名する場合は、申告書の署名欄と同じ筆跡であることが確認できるよう、フルネームで丁寧に書きましょう。

絶対にやってはいけないのが、修正液や修正テープを使うことです。失業認定申告書は公的な書類であるため、修正液や修正テープによる訂正は認められていません。もし使用してしまうと、窓口で書き直しを求められることになります。

また、そもそも失業認定申告書は黒のボールペンで記入するのがルールです。鉛筆や消せるボールペン(フリクションなど)で書いた申告書は受理されない可能性があるため、記入前に使用する筆記具を確認しておきましょう。

派遣社員が求職活動実績を効率的に作る方法

失業手当を継続して受給するためには、認定期間ごとに原則2回以上の求職活動実績が必要です。しかし、認定日が近づいてから「実績が足りない」と焦った経験がある方も多いのではないでしょうか。

求職活動実績は、正しい方法を知っていれば無理なく作ることができます。ここでは、派遣社員が活用しやすい4つの方法を紹介します。自分のスケジュールや転職活動の進捗に合わせて、最適な方法を選んでみてください。

すぐ作れる求職活動実績

求職活動実績を自宅で即2回作る方法を解説しています!

ハローワークの職業相談を活用する

最も手軽で確実に実績を作れるのが、ハローワーク窓口での職業相談です。窓口で職員に相談するだけで求職活動実績1回分としてカウントされるため、特別な準備がなくても当日すぐに実績を作れます。

相談内容は堅苦しく考える必要はありません。たとえば「自分に合う求人の探し方を教えてほしい」「職務経歴書の書き方についてアドバイスがほしい」「この求人の詳細を知りたい」といった内容で十分です。相談が終わると職員が相談履歴を記録してくれるため、自分で証明書を用意する手間もかかりません。

認定日にハローワークへ行くついでに職業相談を済ませれば、次回の認定に向けた実績を1回分その場で確保できます。認定日の来所と職業相談を組み合わせるのは、多くの受給者が実践している効率的な方法です。

また、ハローワークが開催する就職支援セミナーへの参加も実績になります。履歴書の書き方講座や面接対策セミナーなど、実際の就職活動に役立つ内容が多いため、スキルアップを兼ねて参加するのもおすすめです。

失業認定申告書への記入は、欄3(1)の求職活動の方法で「(ア)公共職業安定所又は地方運輸局による職業相談、職業紹介等」に○をつけ、活動日・利用した機関名・相談内容を書けば完了です。

転職サイトからの求人応募で実績を作る

転職サイトを通じた求人への応募も、1社への応募につき求職活動実績1回分として認められます。ハローワークに足を運ぶ時間がない場合でも、自宅からインターネットで応募できるため、時間や場所を選ばず実績を作れるのが大きなメリットです。

応募の手順はシンプルで、転職サイトで気になる求人を見つけたら応募ボタンから必要事項を送信するだけです。1日で複数社に応募すれば、その分だけ実績を積み上げることもできます。

失業認定申告書には、欄3(2)の応募欄に応募先の事業所名・電話番号、応募日、応募方法(「ネット応募」など)、希望した職種、応募のきっかけ、応募の結果を記入します。選考結果がまだ出ていなければ「選考結果待ち」と書けば問題ありません。

派遣会社での就業相談を実績にする

派遣社員として次の仕事を探している方にとって最も自然な方法が、派遣会社での就業相談です。派遣会社のコーディネーターと希望条件について話し合ったり、紹介された案件について具体的にやり取りしたりすることで、求職活動実績1回分として申告できます。

実績になる活動の具体例としては、以下のようなものがあります。

  • 派遣会社に来社して希望条件の相談をした
  • コーディネーターと電話で案件の就業条件について相談した
  • 紹介された案件についてメールやオンラインでやり取りをした
  • 派遣会社が開催するスキルアップ講座やキャリア相談に参加した

前章でも触れた通り、派遣会社に登録しただけやエントリーボタンを押しただけでは実績にはなりません。登録と同時に就業相談まで済ませるか、登録済みの派遣会社に連絡して案件の紹介・相談を受けることがポイントです。

失業認定申告書の記入では、欄3(1)の求職活動の方法で「(ウ)派遣元事業主による派遣就業相談等」に○をつけ、相談日・派遣会社名と電話番号・相談内容を具体的に書きます。

注意したいのは、同じ派遣会社との一連のやり取りは何度やっても実績1回分としかカウントされない点です。2回分の実績が必要な場合は、別の派遣会社に相談するか、ハローワークの職業相談や転職サイトでの応募など他の方法と組み合わせましょう。

セミナーや資格試験の受験も実績になる

オンラインセミナーで実績作る

オンラインセミナーで求職活動実績を作る方法を解説しています!

求人への応募や職業相談以外にも、セミナーの受講資格試験の受験で求職活動実績を作ることができます。

セミナーについては、ハローワークが開催するものだけでなく、転職エージェントや派遣会社が実施するセミナーや講座も対象です。たとえば、面接対策セミナー、職務経歴書の書き方講座、業界研究セミナーなどが該当します。オンラインで受講できるセミナーも実績として認められるため、自宅にいながら実績を積みたい方には特に便利な方法です。

セミナーに参加した場合は、欄3(1)の求職活動の方法で利用した機関に応じた選択肢に○をつけ、活動日・機関名・受講したセミナー名を記入します。

資格試験の受験については、再就職に役立つとハローワークが判断する資格であることが条件です。たとえば、事務職を希望している方が日商簿記検定やMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)を受験した場合は実績として認められます。

まとめ:派遣の失業認定申告書は正しく記入して確実に受給しよう

すぐ作れる求職活動実績

求職活動実績を自宅で即2回作る方法を解説しています!

本記事では、派遣社員が失業認定申告書を記入する際のポイントを、各欄の書き方から求職活動実績の作り方、就職が決まった時の手続きまで詳しく解説してきました。

失業認定申告書の記入に不安がある場合は、認定日にハローワークの窓口で相談しながら書くことも可能です。記入ミスがあってもその場で修正できるため、一人で悩まず積極的に活用してください。正しい知識を持って申告書を記入し、失業手当を確実に受け取りながら、次の派遣先での活躍に向けた準備を進めていきましょう。

この記事を書いた人

木本旭洋のアバター 木本旭洋 株式会社イールドマーケティング代表取締役

株式会社イールドマーケティング代表。大手広告代理店でアカウントプランナー、スタートアップで広告部門のマネージャーを経験後、2022年に当社を創業。バックオフィス部門も統括。入社・退職時の年金、健康保険、雇用保険、年末調整などを行なっています。

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